【会場】
札幌ドーム(北海道)
2017年5月6日13:00キックオフ
【スコア】
コンサドーレ札幌 1-0 大宮アルディージャ
【得点】
(札幌)58分 宮澤
J1残留のために:あと【7勝1分16敗】
【58分・得点シーン】左サイドからのコーナーキック。
福森がゴール真ん中に蹴りこむと、そこで待っていた金園がヘディング。
ボールは左隅のゴールポストに当たり跳ね返るが、大宮の選手に当たりゴール前に。
そのボールを宮澤が蹴りこみゴール!
対戦時点で最下位に沈む大宮との試合。
札幌が残留するためには大事な大事な一戦でしたが、見事勝利。
この試合のポイントは3つ。
【ポイント①:大宮の戦い方】
この試合、札幌はいつも通りの5-3-2。
大宮からレンタルの横山は契約上出場できないため河合が真ん中に入り、負傷している田中に代わり菅が連続スタメン。
対する大宮も5-3-2という、札幌にミラーゲームを仕掛けようという意図がある布陣。
どうやらそれまでは4-4-2だったそうですが、札幌対策という事でしょうか。
この試合はそうした大宮の状態、戦い方が非常に大きなポイントでした。
大宮は5-3-2にして、普段はボランチの金澤を最終ラインの真ん中に配するフォーメーション。
大宮は前節、浦和に勝利しているのですが、その時、興梠をマンマーク気味に付いて浦和の攻撃を封じたようなのですが、それを札幌相手に、都倉相手に同じことをしようという意図なんでしょうね。
金澤が都倉を封じて、両脇に控える山越、高山が金園を抑える、そんな布陣に見えました。
ただし、最終ラインは5人ですが、引いてしっかり守る、というわけではなく比較的ラインは高め。
このため、良い位置でボールを奪うと都倉が裏に抜ける、という場面が何度もありました。
さらに、ボランチは3ボランチ気味ですが、しっかりと守るような立ち位置ではないためプレスが緩く、兵藤、荒野が比較的フリーでボールを持ち前を向ける場面が非常に多かったです。
2トップも特にプレスをかけるような感じではないので、札幌は試合を通して伸び伸びとボールを回せていました。
これは札幌としては助かった部分ですねぇ。
今回は横山がいなかったため、福森にプレスをずっと掛け続けられたら攻撃が停滞していたでしょうね。
大宮は攻撃時も、5バックの両サイドがそれほど上がらず、簡単に前に放り込むので単発の攻撃に終始し、中盤に人数がいないためセカンドボールは札幌が拾い放題の状態。
2トップの江坂、瀬川は両サイドに開く動きが多いため、クロスを上げても真ん中に人がおらず簡単に跳ね返せる、という状態でした。
札幌にとって大宮は非常に戦いやすい相手であったのは間違いありません。
【ポイント②:兵藤・荒野の躍動】
この試合、兵藤と荒野が躍動していました。
前述した通り、この日は中盤のプレスが緩くスペースもあったため、走れば走るほど試合を支配できる状況でした。
この中、兵藤と荒野が空いたスペースを埋めるべく走りまくり、終始札幌のペースとなる原動力となりました。
最終ラインからのボールを引き出しキープし前に運び、都倉、金園が跳ね返されたボールをいち早く拾い2次攻撃に繋げていました。
この2人の働きがあったため、大宮の最終ラインは結果的に誰一人抑える事ができず、ズルズルと下がっていき、さらに2人が働けるスペースができるという好循環が生まれました。
さらに荒野は、守備でもいち早く戻りボールを奪う、相手を止める、スペースを埋める働きをしっかりとこなしていました。
これにより、大宮はほとんど攻撃ができずに試合を終える事になります。
ジュビロ戦であれだけスペースを空けていた荒野ですが、大宮のようにそれほどダイナミックにボールを動かさない相手には相性が良いという事なんでしょうね。
ただ、攻守に貢献していた荒野がサイドに回った直後から、大宮に中盤のスペースを空け渡し防戦一方になってしまったのはちょっと残念でしたね。
それだけ荒野の働きが重要だった、という事でもあります。
【ポイント③:交代枠】
札幌は今、怪我人が多く選手層が薄いので仕方ないのですが、この試合、札幌が交代枠を使えば使うほど勢いが落ちて行くのが目に見えてわかりました。
金園からジュリーニョに代わって前線からのプレスが緩くなり大宮の攻撃を楽にし、菅から前寛之に代わりさらに荒野がサイドに行った事によって中盤での運動量が減りセカンドボールが奪えなくなりました。
最後の交代枠、進藤は効果的な働きをしてくれましたが、交代枠を使えば使うほど、相手にペースが渡ってしまうため、最後の10分間はいつ失点してもおかしくない状態。
結果的に完封できましたが、札幌のペースから大宮のペースに移り変わってしまった交代枠の使い方は大きなポイントの一つでした。
荒野選手です。
前述した通り、この試合では一番大きな活躍をしてくれました。
持ち前の運動量をいかんなく発揮できた試合でした。
しかも今回は攻撃だけではなく、守備でも相手の芽を摘み取るという地味だけど相手にペースを渡さない働きを90分間こなしていたのは、評価されるべきでしょう。
若いというのもあるでしょうが、J1でも徐々に戦力になってきているのは成長の証なんでしょうねぇ。
ボールを持った時に判断が遅いのはまだ改善されていませんが、それが速くなれば札幌にとっては替えの効かない選手になるんでしょうね。
前寛之選手です。
途中交代での出場でしたが、まったく戦力になっていませんでした。
あの場面で必要だったのは、中盤でプレッシャーを掛け続け、ボールサイドに寄って守備人数を増やす事。
とにかく走り回る事。
それがまったくできず、プレスを掛けにいけない、セカンドボールを回収できないという、まるで札幌は10人で戦っているような状況に陥りました。
ボールを奪いに行って交わされこぼれ球をキープできずに相手のカウンターの引き金になった場面、兵藤が激怒していましたが、それほど役に立てず。
どういう指示を受けて出たのかわかりませんが、短い時間でも自分の良さを出して試合に貢献する事が求められる中、何の貢献もできないのはいただけません。
もっと出来る子だと思いますので、次回チャンスがあればがんばってほしいですね。
今回のほかのトピックは以下の通り。
①金園の無得点力は中山元気を彷彿とさせる!早く点取って!!!
②中村太主審は素人なの?docomoから何ギガ受け取ったの?というぐらいの謎判定!あれはPKじゃろが!!!
③大宮のGK塩田は都倉にキレすぎ!!!
④江坂瀬川の群馬コンビは怖すぎ。。。どっちか札幌にこないかなぁ。。。
⑤大宮相手に勝ち点6の価値ある勝利は残留に向けて大きい!!!
⑥いつの間にか試合内容にケチつけられるまでになってる!ちゃんとJ1のチームになってる!戦えてるぞっ!!!
こんなところでしょうか。
さて、次回もホームでガンバ大阪戦です。
久々に今野と戦える!清水が互角に戦えたなら札幌だって戦えるはず!勝ち点取るぞ!!!