【会場】
維新百年記念公園陸上競技場(山口県)
2016年7月31日19:00キックオフ
【スコア】
コンサドーレ札幌 2-1 レノファ山口FC
【得点】
(札幌)21分 都倉
(札幌)38分 ジュリーニョ
(山口)68分 三幸
J1自動昇格のために:あと【9勝8敗】※第12節延期・未消化
プレーオフ進出のために:あと【2勝13敗2分】※第12節延期・未消化
【59分】堀米 ⇒ 内村
【72分】ジュリーニョ ⇒ 小野
【77分】福森 ⇒ 櫛引
【21分・得点シーン】
荒野がサイドでボールを受け、それに山口の選手が2人釣られマセードがフリーに。
そのマセードに荒野からボールが渡り、マセードはドリブルでペナルティエリアに侵入しシュート。
シュートはゴールキーパーに弾かれコーナーキックに。
そのコーナーキックを福森が蹴り、そえを都倉が競り勝ちヘッドで合わせゴール!
【38分・得点シーン】
ディフェンスラインでボールを回す札幌。
福森がセンターサークル付近にいる堀米にパス。
堀米は少しキープしてジュリーニョへパス。
ジュリーニョはボールを持ち山口の選手を一人交わすとフリーに。
ジュリーニョは余裕を持ってペナルティエリア正面まで持ち込みシュートを放つとゴール右隅に決まりゴール!!
【68分・失点シーン】
カウンターから山口の選手がゴール前まで持ち込んだところで荒野が倒し、ペナルティエリア寸前でフリーキックに。
フリーキックは壁にあたり金山と逆サイドへ流れ、それを押し込まれ失点。
この時点で1位の札幌と、現時点で中位まで下がってしまっている山口。
結果的には辛勝でした。
この試合のポイントは4点。
【ポイント①:山口の気候】
この試合、最初のポイントは山口の気候。
気温30℃以上、さらには湿度が80%以上という、札幌とはまったく違う気候条件での試合となりました。
夏は常に気候の違いの中で戦わなければいけない、とはいえ、まだ肌寒い時間帯もある札幌と、なかなか経験できない蒸し暑さの山口、この違いは相当選手に負担があったようでした。
それが後半の失速に繋がったのですから、これは大きなポイントでした。
この蒸し暑さがなければもっと楽な試合だったんじゃないか、と思います。
【ポイント②:山口のフォーメーション変更】
山口のフォーメーション変更も大きなポイントでした。
山口は今まで4バックでしたが、この試合前半は3バックで挑んできました。
慣れない3バックで守備面で戸惑いがあるのか、前半の山口は3バック+両WBがベッタリとペナルティエリア付近まで下がり、さらにはボランチも最終ライン付近に下がったり中途半端なポジショニングをしたりと、中盤に大きなスペースが生まれ、さらにはプレッシャーもまったくない状態でした。
その状態を生かしたのがジュリーニョとマセードでした。
この中盤の位置でジュリーニョがキープする事で前線に人数を掛ける事ができ、マセードが上がる時間も稼ぐ事ができました。
そして中盤に山口の選手が集まればサイドが空きマセードがフリーになり、サイドを警戒するとジュリーニョがフリーになるという好循環。
これで2得点が生まれました。
特に2点目のジュリーニョがボールを持った時、山口の選手はジュリーニョを警戒しすぎるあまりに最終ラインが下がり誰もプレスに行かずジュリーニョがフリーになるという謎展開!
正直、前半を終えて今回も楽勝だな、と思っていたところ、後半に山口はフォーメーションを元の4バックに戻し息を吹き返します。
サイドの人数が増えた強みを生かして徹底的に何度か振ってから札幌の右サイドを突くという攻撃を何度も何度も繰り返します。
札幌の右サイドは菊地がいるのですが、その外側を守るマセードを守備上の穴と見ての攻撃なんでしょうねぇ。
これに札幌の選手は何度も走らされ体力を奪われていきます。
山口が最初から4バックで来ていたらどういう試合展開になっていたかわからない、、、このフォーメーション変更はそれほどのインパクトがある出来事でした。
【ポイント③:ボランチ】
今回の最大のポイントはボランチだったと思います。
今回は深井と堀米のコンビでしたが、いまいちハマりませんでした。
原因は堀米。
前半序盤から、どのポジションでプレーすべきか迷っているような動きで、それが守備面での不安となって表れました。
堀米はドリブルで仕掛ける相手にプレスをかけにいくわけではなく、中途半端な位置取りで最終ラインに簡単にパスを通される場面を何度か作ってしまいました。
さらにはプレスに行っても簡単に交わされる場面が多々あり、これらにより深井が高い位置を取れずいつものインターセプトを見せる事ができませんでした。
さらには深井が守備で堀米の分まで走らされたため、これが後半での失速に繋がります。
後半途中から堀米が退き荒野がボランチに入りましたが、荒野も守備では軽いためさらに深井が守備に追われる結果に。
その結果、山口がサイドから攻め込んできてもボランチがサイドをケアする事ができず、このためサイドで止められず決定的なクロスを上げられるなど劣勢となってしまいました。
いつも豊富な運動量で試合を支配する深井が足を攣るのは相当のことです。もちろん暑さもあったでしょうが、それだけ走らされたという事です。
それなのにボランチにテコ入れする事がなかったため、ボランチ壊滅状態が続き、それが試合最後まで劣勢に立たされた要因でした。
ボランチにテコ入れされていればもっと盛り返せたんじゃないか、とは思います。
【ポイント④:交代の失敗】
四方田監督の采配には比較的好意的な私ですが、今回は失敗と言わざるを得ません。
主には交代策の失敗です。
後半最初からボランチが機能不全に陥っているのは目に見えていました。
この時点で2点差。
本来ならボランチにテコ入れをすべきですが、最初の交代は堀米→内村。
ボランチは荒野を当てただけです。
守備不安のある堀米を交代したのに、代わりがこれまた守備に不安のある荒野とは疑問です。
さらに試合が進みボランチはヘロヘロ、、、押し込まる時間帯が続いた中での交代がジュリーニョ→小野。
またボランチへのテコ入れはなし。
さらに代わりに出てきたのが守備面で力にならない小野では、ボランチ以降の守備陣への負担は増すばかりです。
怪我明けとはいえ、ここで宮澤を投入し3ボランチにしサイドをケアできる態勢にしていれば、もっと楽な試合展開だったんじゃないかと思います。
当ブログで当初から何度も言っていますが、今のチームではボランチが最重要ポジション、誰がボランチをやるかで勝敗まで左右します。
今回の試合は交代策で自らを苦しめてしまった印象です。
都倉選手です。
最初にカードをもらった時はどうなるかと思いましたが、フィジカルの強さを生かし、今回の試合でポイントと思われていたセットプレーでしっかり得点を取るあたりはさすがの働きぶりです。
山口の守備陣がルーズだった事もありますが、相手のプレッシャーが弱いと確実に活躍するな、と改めて確認しました。
今回は90分間、守備でも頑張り勝利の原動力となりました。
得点した試合は90分間しっかり頑張りますね!!!
今回の都倉選手の働きは文句なしです!!!
荒野選手、そして堀米選手です。
まずは荒野選手。
前半は献身的にプレーしていましたが、後半開始直後から簡単にボールロストする、軽いプレーが多くなりました。
不用意なパスミスでカウンターのピンチを何度も招き、チーム全体のスタミナを奪ってしまいました。
ボランチになってからも守備面での貢献はあまりなく、これまたカウンターの起点となる場面を作ってしまいました。
ちょっと最近の荒野選手のプレーはよくないですね。
軽く適当なプレーが目立ちます。
このままであれば、ヘイスが戻ればすぐにポジションを失ってしまうでしょう。
そして堀米選手。
ボランチでプレーすると別人のようになってしまう堀米選手。
上でも記載していますが守備面での貢献はほぼありませんでした。
攻撃面でもパスミスが多く、さらにはボールを持ってもプレスされると簡単にボールロストするなど、まったく良さがありませんでした。
チームとしても、堀米にはボランチの人数に入れているでしょうから、もっともっとボランチの動きを理解し頑張ってほしいですね。
上記で書いた事以外の、今回の改善点は以下の通り。
①小野が空気!!!ベテランらしくチームを修正する働きを見せてほしい!!!
②石井は守備で頑張っていたけど攻撃でもっと存在感出してくれないと攻撃がワンパターン化しちゃう。堀米を超える攻撃を見せて!!!
③岡主審、遅延じゃないのに遅延行為でイエロー出すのはどうなの???
こんなところでしょうか。
さて、次回はホームで清水エスパルスとの決戦です。
鄭大世を封じ込めて完勝してJ2の厳しさ教えちゃおうぜ!