【J2第26節】レノファ山口FC戦短評

★J2第26節★

【会場】
維新百年記念公園陸上競技場(山口県)
2016年7月31日19:00キックオフ

【スコア】
 コンサドーレ札幌 2-1 レノファ山口FC


【得点】
(札幌)21分 都倉
(札幌)38分 ジュリーニョ
(山口)68分 三幸


20160731213320

20160731213455

20160731212900


J1自動昇格のために:あと【9勝8敗】※第12節延期・未消化

プレーオフ進出のために:あと【2勝13敗2分】※第12節延期・未消化



スタメン・ベンチ・途中交代


20160731212804


【59分】堀米 ⇒ 内村
【72分】ジュリーニョ ⇒ 小野
【77分】福森 ⇒ 櫛引


得点・失点まとめ


【21分・得点シーン】
荒野がサイドでボールを受け、それに山口の選手が2人釣られマセードがフリーに。
そのマセードに荒野からボールが渡り、マセードはドリブルでペナルティエリアに侵入しシュート。
シュートはゴールキーパーに弾かれコーナーキックに。
そのコーナーキックを福森が蹴り、そえを都倉が競り勝ちヘッドで合わせゴール!

【38分・得点シーン】
ディフェンスラインでボールを回す札幌。
福森がセンターサークル付近にいる堀米にパス。
堀米は少しキープしてジュリーニョへパス。
ジュリーニョはボールを持ち山口の選手を一人交わすとフリーに。
ジュリーニョは余裕を持ってペナルティエリア正面まで持ち込みシュートを放つとゴール右隅に決まりゴール!!

【68分・失点シーン】
カウンターから山口の選手がゴール前まで持ち込んだところで荒野が倒し、ペナルティエリア寸前でフリーキックに。
フリーキックは壁にあたり金山と逆サイドへ流れ、それを押し込まれ失点。


試合のポイントまとめ


この時点で1位の札幌と、現時点で中位まで下がってしまっている山口。
結果的には辛勝でした。

この試合のポイントは4点。


【ポイント①:山口の気候】
この試合、最初のポイントは山口の気候。
気温30℃以上、さらには湿度が80%以上という、札幌とはまったく違う気候条件での試合となりました。
夏は常に気候の違いの中で戦わなければいけない、とはいえ、まだ肌寒い時間帯もある札幌と、なかなか経験できない蒸し暑さの山口、この違いは相当選手に負担があったようでした。
それが後半の失速に繋がったのですから、これは大きなポイントでした。
この蒸し暑さがなければもっと楽な試合だったんじゃないか、と思います。


【ポイント②:山口のフォーメーション変更】
山口のフォーメーション変更も大きなポイントでした。
山口は今まで4バックでしたが、この試合前半は3バックで挑んできました。
慣れない3バックで守備面で戸惑いがあるのか、前半の山口は3バック+両WBがベッタリとペナルティエリア付近まで下がり、さらにはボランチも最終ライン付近に下がったり中途半端なポジショニングをしたりと、中盤に大きなスペースが生まれ、さらにはプレッシャーもまったくない状態でした。
その状態を生かしたのがジュリーニョとマセードでした。
この中盤の位置でジュリーニョがキープする事で前線に人数を掛ける事ができ、マセードが上がる時間も稼ぐ事ができました。
そして中盤に山口の選手が集まればサイドが空きマセードがフリーになり、サイドを警戒するとジュリーニョがフリーになるという好循環。
これで2得点が生まれました。
特に2点目のジュリーニョがボールを持った時、山口の選手はジュリーニョを警戒しすぎるあまりに最終ラインが下がり誰もプレスに行かずジュリーニョがフリーになるという謎展開!

正直、前半を終えて今回も楽勝だな、と思っていたところ、後半に山口はフォーメーションを元の4バックに戻し息を吹き返します。

サイドの人数が増えた強みを生かして徹底的に何度か振ってから札幌の右サイドを突くという攻撃を何度も何度も繰り返します。
札幌の右サイドは菊地がいるのですが、その外側を守るマセードを守備上の穴と見ての攻撃なんでしょうねぇ。

これに札幌の選手は何度も走らされ体力を奪われていきます。
山口が最初から4バックで来ていたらどういう試合展開になっていたかわからない、、、このフォーメーション変更はそれほどのインパクトがある出来事でした。


【ポイント③:ボランチ】
今回の最大のポイントはボランチだったと思います。
今回は深井と堀米のコンビでしたが、いまいちハマりませんでした。
原因は堀米。
前半序盤から、どのポジションでプレーすべきか迷っているような動きで、それが守備面での不安となって表れました。
堀米はドリブルで仕掛ける相手にプレスをかけにいくわけではなく、中途半端な位置取りで最終ラインに簡単にパスを通される場面を何度か作ってしまいました。
さらにはプレスに行っても簡単に交わされる場面が多々あり、これらにより深井が高い位置を取れずいつものインターセプトを見せる事ができませんでした。
さらには深井が守備で堀米の分まで走らされたため、これが後半での失速に繋がります。

後半途中から堀米が退き荒野がボランチに入りましたが、荒野も守備では軽いためさらに深井が守備に追われる結果に。

その結果、山口がサイドから攻め込んできてもボランチがサイドをケアする事ができず、このためサイドで止められず決定的なクロスを上げられるなど劣勢となってしまいました。

いつも豊富な運動量で試合を支配する深井が足を攣るのは相当のことです。もちろん暑さもあったでしょうが、それだけ走らされたという事です。

それなのにボランチにテコ入れする事がなかったため、ボランチ壊滅状態が続き、それが試合最後まで劣勢に立たされた要因でした。
ボランチにテコ入れされていればもっと盛り返せたんじゃないか、とは思います。


【ポイント④:交代の失敗】
四方田監督の采配には比較的好意的な私ですが、今回は失敗と言わざるを得ません。
主には交代策の失敗です。
後半最初からボランチが機能不全に陥っているのは目に見えていました。
この時点で2点差。
本来ならボランチにテコ入れをすべきですが、最初の交代は堀米→内村。
ボランチは荒野を当てただけです。
守備不安のある堀米を交代したのに、代わりがこれまた守備に不安のある荒野とは疑問です。
さらに試合が進みボランチはヘロヘロ、、、押し込まる時間帯が続いた中での交代がジュリーニョ→小野。
またボランチへのテコ入れはなし。
さらに代わりに出てきたのが守備面で力にならない小野では、ボランチ以降の守備陣への負担は増すばかりです。
怪我明けとはいえ、ここで宮澤を投入し3ボランチにしサイドをケアできる態勢にしていれば、もっと楽な試合展開だったんじゃないかと思います。

当ブログで当初から何度も言っていますが、今のチームではボランチが最重要ポジション、誰がボランチをやるかで勝敗まで左右します。

今回の試合は交代策で自らを苦しめてしまった印象です。


個人的MVP


都倉選手です。


最初にカードをもらった時はどうなるかと思いましたが、フィジカルの強さを生かし、今回の試合でポイントと思われていたセットプレーでしっかり得点を取るあたりはさすがの働きぶりです。
山口の守備陣がルーズだった事もありますが、相手のプレッシャーが弱いと確実に活躍するな、と改めて確認しました。

今回は90分間、守備でも頑張り勝利の原動力となりました。
得点した試合は90分間しっかり頑張りますね!!!
今回の都倉選手の働きは文句なしです!!!


個人的ワースト選手


荒野選手、そして堀米選手です。

まずは荒野選手。
前半は献身的にプレーしていましたが、後半開始直後から簡単にボールロストする、軽いプレーが多くなりました。
不用意なパスミスでカウンターのピンチを何度も招き、チーム全体のスタミナを奪ってしまいました。
ボランチになってからも守備面での貢献はあまりなく、これまたカウンターの起点となる場面を作ってしまいました。
ちょっと最近の荒野選手のプレーはよくないですね。
軽く適当なプレーが目立ちます。
このままであれば、ヘイスが戻ればすぐにポジションを失ってしまうでしょう。

そして堀米選手。
ボランチでプレーすると別人のようになってしまう堀米選手。
上でも記載していますが守備面での貢献はほぼありませんでした。
攻撃面でもパスミスが多く、さらにはボールを持ってもプレスされると簡単にボールロストするなど、まったく良さがありませんでした。
チームとしても、堀米にはボランチの人数に入れているでしょうから、もっともっとボランチの動きを理解し頑張ってほしいですね。


 

改善点など


上記で書いた事以外の、今回の改善点は以下の通り。

①小野が空気!!!ベテランらしくチームを修正する働きを見せてほしい!!!

②石井は守備で頑張っていたけど攻撃でもっと存在感出してくれないと攻撃がワンパターン化しちゃう。堀米を超える攻撃を見せて!!!

③岡主審、遅延じゃないのに遅延行為でイエロー出すのはどうなの???


こんなところでしょうか。
さて、次回はホームで清水エスパルスとの決戦です。

鄭大世を封じ込めて完勝してJ2の厳しさ教えちゃおうぜ

【J2第25節】FC岐阜戦短評

★J2第25節★

【会場】
札幌ドーム(北海道)
2016年7月25日19:00キックオフ

【スコア】
 コンサドーレ札幌 5-0 FC岐阜


【得点】
(札幌)7分 ジュリーニョ
(札幌)24分 ジュリーニョ
(札幌)32分 内村
(札幌)75分 ジュリーニョ
(札幌)84分 内村



20160726220724

20160726220820

20160726221005


J1自動昇格のために:あと【10勝8敗】※第12節延期・未消化

プレーオフ進出のために:あと【3勝13敗2分】※第12節延期・未消化



スタメン・ベンチ・途中交代


20160726220555


【62分】上里 ⇒ 中原
【72分】都倉 ⇒ 小野
【85分】内村 ⇒ 神田


得点・失点まとめ


【7分・得点シーン】
中央でボールを受けた荒野がゴール付近にいるジュリーニョへ縦パス。
ジュリーニョはワンタッチで隣の都倉へパスを出すと、都倉もワンタッチでジュリーニョへリターン。
岐阜の守備を置き去りにしたジュリーニョがペナルティエリア内左からシュートを放つとゴール右隅に決まりゴール!

【24分・得点シーン】
上里がセンターサークル付近でボールを持つと、前方にいたジュリーニョへ縦パス。
ジュリーニョはトラップをして前を向くと、30mほどあった距離からそのままシュート。
ボールは強烈な勢いで無回転でブレながらゴールに突き刺さり2点目!!

【32分・得点シーン】
上里がセンターサークル付近でボールを持つと、ペナルティエリア近辺にいた内村へふわっとした浮き球でパス。
内村はそのボールをワンタッチで近くにいたジュリーニョへパス。
ジュリーニョは反転しながらそのボールを自分の後ろ側に流すと、そこに走りこんでいた内村が岐阜の守備を交わしペナルティエリア手前からシュートすると、ゴールに突き刺さり3点目!!!

【75分・得点シーン】
内村がドリブルで攻め上がり、がら空きの左サイドへパスすると、待っていた堀米がマイナス気味のグラウンダークロス。
そのボールを小野がトラップしヒールで後方へ流すと中原に渡る。
中原はフェイントで岐阜の守備をはがしペナルティエリア外からシュート。
シュートはゴールポストに当たり跳ね返るが、そのボールをジュリーニョが押し込みゴール!!!!
ジュリーニョはハットトリック達成!!!

【84分・得点シーン】
中原がセンターサークル付近でボールを持つとすぐさま空いている左サイドにパスし、走りこんでいた堀米に渡る。
堀米がペナルティエリア左外側からアーリークロスを上げると、岐阜の守備陣を超え内村の足元へ。
内村が冷静にトラップしシュートすると、ゴール左隅に突き刺さり5点目!!!!!


試合のポイントまとめ


この時点で1位の札幌と、下位に沈みこの試合直前にラモスを解任した岐阜。
チームの勢いそのままに5点差圧勝でした。

この試合のポイントは3点。


【ポイント①:岐阜の残念な仕上がり】
この試合、まずは岐阜の事に触れなければいけません。
岐阜は下位に沈み、しかも監督解任直後とあって、とにかく勝ち点を取りたいからか、試合開始直後から4-5-1、しかもディフェンスラインを深く設定して守りを固める布陣で開始しました。
しかし戦術や狙いが選手に浸透していないのか、全体的にユルユル。
前線の2人は札幌の最終ラインにプレスをガンガン仕掛けてきますが、その後ろ、ボランチ付近に入ると急にプレスがなくなります。
ボランチや最終ライン近くで札幌の選手がボールを持っても体を寄せる事もパスコースを切る事もしない、素人目から見ても守備の約束事がまったくなく個人頼み状態、、、しかもその個人頼みの部分で、ほとんどの選手が他人頼み状態のようで、まったくプレッシャーがない状態でボールを保持する事ができました。
さらに、4-5-1なのでサイドに2人ずついるはずですが、なぜか中央に寄り気味のため、サイドがスカスカ。
右サイド、左サイドともにパスを通し放題の状態でした。

この試合、対戦相手がこういう状況だった事が勝敗に直結しました。
以後は、相手がこういう状況だった事を前提に書いていきます。


【ポイント②:上里の正確なサイドチェンジ/ロングパス】
今回は中盤がノープレッシャーだったため、上里が余裕をもってボールを捌いていました。
そして短いパスでスローなリズムを作り、すぐさま右サイド裏、左サイド裏へ正確なロングパスを通しチャンスを作っていました。
そしてさらにサイドチェンジで岐阜の守備を揺さぶった事で、左右に振られ続けた岐阜の中央がルーズになり、ジュリーニョのプレッシャーほぼゼロ状態、という通常ならあまり考えられない状況を作り出す事に成功しました。

この試合、上里の存在感は今季一番でした。
上里の正確なロングパス、サイドチェンジを見せつけられた岐阜は安易にスペースを空ける事ができず(とは言っても空いてましたが)、それが岐阜が攻撃に人数を掛けられない要因ともなりました。

上里はプレッシャーがない状態だとものすごいパスを出しますねぇ。
上里のロングパスがあったからこそ5得点無失点という結果のベースが出来たのだと感じています。


【ポイント③:ディフェンスラインのルーズさ】
以前よりちょいちょい指摘していましたが、札幌はディフェンスがしっかりしているように見えて、実はけっこう雑です。
特にラインコントロールは非常に雑、というか意識していないように見え、それがあまり改善されていなかったのですが、今回、岐阜にそこを何度も突かれました。

福森、増川、菊地のラインがチグハグになっているところにロングボールが通り、そこから一気にカウンターという場面を何度も作り出され、あわや失点という状況に陥りました。

札幌のディフェンスラインはどういう意図でああいうチグハグな状態になっているのか不明ですが、これだけ明らかな状況なのに改善しないのはちょっと疑問です。
この点、いつか大量失点を招くのではないか、とちょっと心配です。
現に岐阜はここを突いて攻撃のリズムを作っていたのですから。


個人的MVP


ジュリーニョ選手です。


これは文句なしです。
3得点はバリエーション豊かでどれも素晴らしいものでしたし、最初の1点で試合をほぼ決めた働きは非常に大きなものがありました。
ただ、得点以外でも、前線でボールを収める動き、ボランチ付近まで下がってボールをもらう動き、さらには最終ライン付近まで戻っての守備と、攻守に渡り大きな活躍を見せてくれました。

この試合は完全に王様でしたね。
この献身的な動きを今後も見せてくれたら、8月の難しい相手にも連勝できるのではないでしょうか。

ジュリーニョは周りにユース出身者、内村、マセードがいると本当に良い動きをします。
ジュリーニョを中心に考えるなら、それに合わせた布陣もありですね。


個人的ワースト選手


荒野選手、そして都倉選手です。

まずは荒野選手。
ボランチで献身的な動きを90分間続けていましたが、集中力がいまいち続かないのか、ボールを奪った後に気を抜いて緩くて不正確な、そしてリスクの高いパスを出して、結果、岐阜の選手にかっさわれてあわや失点のカウンターを招いてしまいました。
ボランチの位置からリスクの高いパスをチャレンジするのは良いのですが、今回の荒野のプレーは、前ではなく横、後ろへのリスクの高いパス。。。
これは判断が悪い、集中力がないとしかいいようがありません。

荒野は今季、どのポジションで出場しても迷いながらプレーし、しかも迷った結果、ミスをする、という事が目立ちます。
荒野の良いところは豊富な運動量と思い切りの良さのはず。
そこらへんを見つめなおしてほしいと思います。

今回の試合を見る限りは、ボランチでは難しいですね。


そして都倉選手。
守備の緩い相手に無得点、しかも決定的チャンスを逃してしまうというミス。
以前から言っているように、足元の技術のない都倉は根本的に今のチームにフィットしていません。
それでも、類稀なる身体能力と得点能力があるためスタメンを張る事ができています。
それが、決定的チャンスが2度あって、それを両方とも外してしまう、というのは都倉の存在意義が問われます。
守備面でも疑問点が。
都倉はファーストディフェンダーとしても働きを買われていますが、今回はその部分でサボッていました。
都倉は松本戦のような試合では90分間集中しますが、明らかに格下相手だとサボる部分があります。
今回はそれが出ました。
特に後半。ほとんど効果的な守備をしていなかったのではないでしょうか。

どんな相手であっても攻守に渡って効果的な働きを期待するからこそ、ワースト選手としました。


 

改善点など


上記で書いた事以外の、今回の改善点は以下の通り。

①小野はもっと走ってもっと守備をして!華麗なパスだけじゃ物足りない!

②中原、神田は活躍するチャンスだったけど明確な結果を残せず!来年も札幌の一員として観たいから結果残して!!

③清水修平主審は冷静で公平なジャッジができないなら審判やめて!プロの試合を裁くに値する審判ではない!!


こんなところでしょうか。
さて、次回は美人サポが多いという都市伝説がある山口とアウェイで試合です。

次回も大量得点で山口の美人サポをうっとりさせちゃおうぜ

【J2第24節】松本山雅FC戦短評

★J2第24節★

【会場】
札幌ドーム(北海道)
2016年7月20日19:00キックオフ

【スコア】
 コンサドーレ札幌 1-0 松本山雅FC


【得点】
(札幌)15分 都倉


20160722222521

20160722222530

20160722222701

20160722222601


J1自動昇格のために:あと【11勝8敗】※第12節延期・未消化

プレーオフ進出のために:あと【4勝13敗2分】※第12節延期・未消化



スタメン・ベンチ・途中交代


20160721222636


【76分】菊地 ⇒ 櫛引
【76分】内村 ⇒ 石井
【87分】ヘイス ⇒ 河合


得点・失点まとめ


【15分・得点シーン】
右サイドでボールを回していたがパスがずれてボールは菊地の元へ。
菊地が一気に前線にグラウンダーでパスを出すが相手に弾かれ、ボールはヘイスの元へ。
ヘイスが前の上里にパスを出すと、上里は囲まれながらもワンタッチで左サイドの荒野へパス。
荒野は左サイドをドリブルで持ち上がりながら早めにクロスを上げると、ペナルティエリア右を駆け上がっていた都倉へ。
都倉がフィジカルを活かしてヘディングすると、ボールは強い弾道でゴール左隅に決まりゴール!



試合のポイントまとめ


この時点で1位の札幌と、2位の松本による夏の天王山。
観客こそ1万3千人ほどですが、会場はものすごい盛り上がりでした。

この試合のポイントは3点。


【ポイント①:残念そこは深井だ】
いつも深井のインターセプト能力には助けられているのですが、今回の試合はそれが光り輝いていました。
松本山雅は以前J2にいた時に比べボールを回して行こうという意図が見えていたのですが、パス回し自体は札幌やセレッソに比べるとまだレベルが数段下がる印象。
そんな拙いパス回しを餌食にした深井。
緩いパスをカットしたり、パスを受けた際のちょっとしたトラップのズレを見越して奪い取ったり、松本の選手が持ち上がる途中で掠め取るなど、この日の深井はいつも以上にボール奪取で目立っていました。

さらに、運動量もこの試合一番だったのではないでしょうか。
前半から中盤を走り回り、深井が2,3人いるんじゃないかと思うほど、色んな場面に顔を出していました。
このため、札幌のパスが少しずれたりカットされても、深井がすぐにセカンドボールを奪い取り、そこから二次攻撃、三次攻撃へと繋げる事ができました。
前半途中からの札幌の時間帯は深井により作られたと言っても過言ではないでしょう。
その流れの中で都倉のゴールが生まれたのですから、深井の働きはもっと評価されるべきです。

さすがにこれだけ動き続けたため、後半早々から運動量が落ち始めたため、2,3人分の働きができなくなり、徐々に押し込まれる事と一因となりましたが、それでもボール奪取能力は落ちる事がなく、後半終盤にトップに挙がってからのインターセプト、そしてそこからのカウンターはチームを助け時間を稼ぎ、松本に安易な放り込み作戦を許さず、勝利を呼び込む働きをしました。

今回、深井がいなければ勝敗はわからなかった、そのぐらいの働きぶりでした。

このスーパーな働きに比べると、相方の上里には物足りなさを感じました。
前節から、攻撃時の動きは良くなってきています。
でも、例えば運動量の部分では、序盤から終盤まで一定の動きはしていましたが、もっともっと走ってスペースを埋める動きをすべきですし、守備の部分ではボールを奪えず簡単に抜かれる、こぼれ球に反応できず相手に渡してしまう、という場面が目立ちました。
本来、上里が負うべき役割を深井が肩代わりしてくれたために、上里の物足りなさが目立つ事はありませんでしたが、もし深井の働きが超人的でなければ、今回の敗因を作っていたかもしれません。
そのあたり、物足りなかったし不満でした。

でもとりあえずは、、、深井様様です♪♪♪


【ポイント②:内村の守備】
内村もいつも献身的に働いてくれますが、この試合はいつも以上に目立っていました。
試合開始直後から前線で動き回り松本のディフェンスラインにプレッシャーを与え、さらにGKにまで圧力をかけ自由に試合の組み立てをさせませんでした。
前半、松本の攻撃があまり目立たなかったのは、この内村の働きによるところが大きかったと思います。
現に、内村が退いてから、松本が一方的に攻める展開になりました。
内村のこの働きは、後半途中で交代する事が前提だったために出来たんだと思いますが、ベンチに内村同等の働きができる選手がいたなら、後半終盤にここまで攻め込まれる展開にはならなかったのではないかと思っています。


【ポイント③:攻守の切り替え】
今回、攻守の切り替えの早さの差が、勝敗を分けたと思っています。
松本も攻守の切り替えの早さが目立つチームではありますが、この試合は連戦の疲れからか、それほど早い切り替えが見られず、札幌がボールを奪い取った際、前方に大きなスペースが空いたままになっているケースが多々ありました。
このスペースをマセードが何度も突き、チャンスを作っていました。
そしてマセードの動きに連動してゴールエリアになだれ込む札幌の選手たち。明らかに攻守の出足は札幌が数段上回っていました。
この攻守の切り替えの早さで松本を上回る事で、松本を守備で忙殺させ勢いを殺す事に成功しました。
もし松本に前回のようなリズムで攻撃をされていたら、少なくとも同点に追いつかれていたと思います。
攻守の切り替えの早さで主導権を握ったのは非常に大きな出来事でした。


個人的MVP


深井選手です。


ポイントでも挙げましたが、今回の試合は深井の存在が非常に大きかったです。
深井が何度も、というか大多数の松本の攻撃を事前に食い止め、カウンターの起点になっていました。
深井がいなければもっともっと攻められ何度も決定機を作られていた事でしょう。
松本に中盤を支配されず、逆に前半は札幌が試合を支配していたのは、深井の存在なしにはありえませんでした。
文句なしのMVPです。

もちろん金山も数度のピンチを防ぎ、正確なフィードでチャンスを作っていたのでMVP級の活躍でした。
が、やはり今回は深井でしょうねぇ。


個人的ワースト選手


荒野選手です。

今回はウイングバックで都倉へのアシストをしました。
でも、それ以外に目立つ働きはなく、逆にウイングバックの守備時、サイドで体を張るべきところでなぜか中央に絞りフリーでクロスを上げさせてしまう、という場面が何度もありました。
中央でセンターバックが体を張って跳ね返したから失点にはなっていませんが、あれだけ何度もフリーでクロスを上げさせるのはダメです。
ウイングバックの動きをあまり理解していないのかな、という印象を受けました。
攻撃でも、アシストシーン以外は判断が悪い場面が目立ち、マセードのような決定的チャンスを作り出すことができませんでした。

荒野選手には期待しているだけに物足りなさが目立ちました。


 

改善点など


今回の改善点は以下の通り。

①石井は途中交代で短い時間なのにボールロストが目立った。もっと状況に合わせた判断を!

②最終ラインの守備は個々の能力に頼りすぎ。ラインがルーズでそこを何度も狙われた。組織的な守備の再構築を!

③反町はとりあえずメガネ割れてみよう!


こんなところでしょうか。
さて、次回は連続ホームで、下位の岐阜とです。

ラモスは解任されちゃったけど、解任ブーストさせずにケチョンケチョンにしちゃおうぜ!!!

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