★J1第11節★

【会場】
札幌ドーム(北海道)
2017年5月14日19:00キックオフ

【スコア】
 コンサドーレ札幌 0-2 ガンバ大阪


【得点】
(大阪)45分 藤本
(大阪)89分 泉澤


20170515221313
20170515221321

J1残留のために:あと【7勝1分15敗】



スタメン・ベンチ・途中交代


20170515221332
20170515221341



得点・失点まとめ


【45分・失点シーン】
自陣中盤、最終ラインでゆっくりとボールを回すガンバ大阪。
前線が動き回り、一瞬スペースが出来たところで一気に速い縦パスが入り、ガンバの選手がそれをダイレクトでパス。
ワンツーを織り交ぜて藤本が裏に抜け出し、ミンテの寄せが甘く、さらにソンユンが前に出てきたところを見計らってループシュートを決められ失点。

【89分・失点シーン】
札幌のスローインからジュリーニョがボールを持つが、ガンバの選手に囲まれボールを奪われてしまう。
攻撃に人数を割こうとしていた場面で守備人数が少なく、さらにジュリーニョが奪い返しにいかないため真ん中に大きなスペースが生まれる。
そのスペースにアデミウソンがパスを出すと、ミンテがスライディングで足を伸ばすがギリギリ届かず泉澤へ。
泉澤はフリーの状態でゴールに蹴りこみ失点。


試合のポイントまとめ


この時点でホーム無敗の札幌と、この時点で首位争いをしていてアウェイ無敗のガンバ大阪の対戦は、力の差を見せつけられた、でも悔しい一戦でした。

この試合のポイントは3つ。


【ポイント①:鬼畜の長谷川健太】
この試合、札幌はいつも通りの5-3-2。
大宮戦から横山が入ったところ以外はいつものメンバー。
対するガンバ大阪は4-4-2、中盤はボランチ1枚、トップ下に遠藤というダイヤモンド型。

優勝争いをする実力のあるチームが札幌と対戦する時、わりと舐めてかかってくる事が多いのですがガンバ大阪は違っていました。
まず試合前練習。
ガンバ大阪の選手がまったく出てきませんでした。
札幌の選手が出てきて試合前練習をしてから7,8分ぐらい経った頃にようやくガンバ大阪の選手が姿を現す、、、入念にミーティングをしていたという事だと理解しました。
長谷川健太まったく手を抜くつもりなし!!!

このミーティングで札幌対策を再確認していたと想像するのですが、ガンバ大阪の札幌対策は血も涙もないものでした。
FWの赤崎、長沢が札幌の最終ラインにプレスをかけ、特に福森にボールが入った時には長身の長沢が必ずプレスに行き福森のロングボールを警戒。
宮澤が低い位置でボールを持った際には2人以上で囲みボールを奪いに向かう。
最終ラインから前線にボールが入った時には必ず都倉にガンバ大阪のディフェンスが1人密着し、都倉がボールをキープした時には必ず2人でボールを奪いに行く。
去年の終盤、札幌が機能不全に陥った札幌対策がまさかのJ1でも施されていました。
ガンバ大阪に!!!

一人一人のレベルが札幌より高いガンバ大阪に完璧な札幌対策をされてしまえば、札幌は手も足も出ません。
マイボールにしてもガンバ大阪の前線からのプレスを交わせず慌ててしまいボールをアバウトに前に捨てるしか方法がなくなり、なんとかボールを繋いでも都倉は完全に封じ込まれ、ボールの預けどころである宮澤や福森もマークされている状態。
時折、長沢や遠藤の対応が甘くなり中盤で余裕が出来た時は良い攻撃が出来ていましたが、基本的には押されまくりという状態。

さらに、ガンバ大阪は札幌が前線から激しいプレスを仕掛けてくる事を想定し、ディフェンスラインでボールを回し都倉、金園を走らせ、大きく左右に展開する事で札幌の陣形そのものを揺さぶり地味に走らせ体力を奪い続けました。
長谷川健太鬼畜すぎっ!!!

後半は多少、ガンバ大阪の対応がアバウトになり、さらには菅が躍動しだしたため札幌の時間帯を作る事もできましたが、前半に走らされ続けた分、札幌の足が止まるのが早まり終了。

強いチームにしっかり対策施されたらこうなるよね、という試合になってしまいました。
FC東京に勝ち、川崎や浦和に善戦できたのは、相手が『札幌がどう戦おうがうちはうち』という戦い方を貫いてくれたからつけ入る隙があったんだ、しっかり対策を練られるとJ1では手も足も出ないんだ、という事を思い知らされた一戦となってしまいました。

試合後、兵藤が「戦術都倉のままじゃ通用しない」という主旨のコメントを出していましたが、相手に対策を立てられ高レベルで実行された場合の戦い方は早く確立させるべきでしょうね。
去年、J2でもたまに披露しガンバ大阪との試合でも2回ほど見せた、都倉を省いた早いパス回し、これも攻撃のバリエーションとして使うべきなのかな、と感じました。


【ポイント②:交代=失速
前半終了間際に1点を奪われ追う立場となった札幌は、早めの交代策を繰り出し、75分までに交代カードを使い切る積極策に出ました。
しかしこの日は交代カードがまったく機能しませんでした。

マセードは何度かアーリークロスで好機を演出しましたが、怪我前に見せた軽快な動きは見られず、マセード投入後、徐々に右サイドからの攻撃が減っていきます。

ジュリーニョも非常に淡白で軽いプレーが目立ち、結果的に2失点目の起点となってしまいました。
その分攻撃で機能すればいいのですが、前線にスペースがない状態ではJ2ですら輝けないジュリーニョです。
まったく機能する事ができませんでした。

小野もまったく試合に関与できず、ボールをキープしても何のアイデアもなく普通の選手となっていました。
普段はプレーの質でジュリーニョとの見分けがつくのですが、この日はまったく見分けがつきませんでした。

交代枠を使えば使うほど札幌は失速、しかも交代させた選手が、荒野に早坂という運動量が売りの選手。
中盤の運動量を減らす交代策は大失敗と言わざるを得ません。
まぁ、、、選手層が薄いため選択肢がなかった、、、という事もあるんでしょうけど、それにしても、もう少し効果的な交代策はあったんじゃないか、そう思います。


【ポイント③:誤審
この試合の主審は『福島孝一郎』主審
J2でもなかなか見ないレベルの酷いジャッジ連発でした。

まずは菅のシュートがガンバ大阪の選手の手に当たったシーン。


明らかに手で防いでいます。これがノーファール。。。
一瞬の出来事だったので目視確認できなかった、、、という言い訳は成り立つ気もします。
しかし福島主審、この日ペナルティエリア内でのハンドが札幌、ガンバ大阪含め少なくとも4回はあったのですが、全てスルー。
まるで福島主審はサッカーではない別の、手を使っていい競技の審判をしているかのような判定でした。
サッカーの審判として、全て見逃すというのはどうなんでしょうねぇ。。。

で、このシーンの直後、都倉が倒されながらも金園に送り、金園が反転したところで都倉へのファールを取り試合を止めた場面。

これはちょっとありえない!!!
都倉は審判の目の前で倒されています。
しかしここでは笛を吹かず試合を流し、金園が反転し抜け出したと同時に笛が吹かれています。
ファールされた直後では笛を吹かずアドバンテージを取るような謎の時間をおいての笛。
まるで札幌の決定機を阻害するかのようなジャッジには疑問を持たざるを得ませんし、福島主審にはこの場面について説明する義務があると思っています。
もしこの場面で笛が吹かれなければGKと1対1。
金園の異常なほどの決定力の無さは置いといて一般的には1点ものの場面だったのですから。
このタイミングで同点に追いついていれば、試合はまだどう転んでいたかわかりません。
その意味できわめて重要なポイントでした。




個人的MVP


菅選手です。


前半はぼーっとしている場面やミスが目立ち「早くジュリーニョに代えろよ」と思っていました。
しかし後半、決定的なシュートを2本、しっかり枠内に放ち、さらには最終盤で全速力で走りあわや3失点目、という場面を防ぎました。
攻撃でも時折、ガンバ大阪のディフェンスを切り裂くようなドリブルを見せ、攻撃を活性化した働きはこの試合で一番目をひきました。
まだプロ1年目と、雰囲気や気分によって活躍にムラ、しかも試合中でもムラがあるのはどうにかしてほしいですが、ガンバ大阪相手に一歩も引かず伸び伸びプレーしていた姿は頼もしく見えました。
田中選手が戻ってきてもベンチに押しやるぐらいに成長を期待してのMVPです。



個人的ワースト選手


ミンテ選手です。

90分よくがんばったし何度も体を張ってピンチを防いだプレーは見事でした。
が、結果的に2失点ともに絡んでしまっているのはDFとしていただけません。
1失点目は藤本の見事なゴールではありましたが、もっと寄せていればシュートできていたかどうか。
ミンテは以前よりクロスへの寄せが甘いのが気になっていましたが、今回もそれが出て失点につながりました。

また、2失点目も足を伸ばせば届くかも、という場面でのスライディングでした。
しかしあの場面で一か八かのプレーを選択するのはDFとしては軽い選択だったなと思います。
もしあの場面でスライディングせず泉澤へ寄せる事を選択していたら、少なくともフリーでシュートを打たれる事はありませんでした。

試合後、自分の失敗に悔いて泣いていた、という事を聞きましたが、今回の試合を教訓にDFとしてもっともっと成長して行ってほしいな、と思います。


 

その他のトピック


今回のほかのトピックは以下の通り。

①福森は足大丈夫なの?最近よく足つるね!

②ジュリーニョは交代で入ったんだったら全力で走れ!!!

③マセード、ドリブルしてボールの上に乗っちゃうのはないわぁ。。。

④荒野のロングスローは可能性感じないから止めた方がいいと思う、だってひょろひょろなんだもん。。。

⑤試合後長谷川健太と赤池(?)が審判に猛抗議。その裏では都倉とジュリーニョがケンカ!熱い試合だった!!!

⑥とりあえず福島主審は二度と北海道に来るなっ!!!


こんなところでしょうか。
さて、次回はアウェイでアルビレックス新潟戦です。

相手は最下位新潟!アウェイとはいえ勝てば残留争いライバルを突き放し負ければ差を縮められる天王山!しっかり勝つぞ!!!